ソワスレラ帝国ルクスレア領

概要

ルクスレア公爵によって統治されているソワスレラ南方の一領地。
寒いことには変わりないが、他領地よりマシ。
成立時のルクスレア当主の意向によって様々な分野の貴族が存在し、統治者によって領地の雰囲気も大きく変わる。
公爵領なだけあってなかなかの広さを誇るが、王都から外れていることと農地が広がることから田舎感が否めない。

ソワスレラ軍部強硬派の追放後、いち早く冒険者ギルドを受け入れる動きを見せたため、冒険者への忌避感は比較的薄い。
ソワスレラギルドの所属者も出てきてはいるものの未だ発展途上。消化しきれない依頼がセントラリアギルドへ流れることも少なくない。

各領

ルクスレア直轄領

ルクスレア領の中心、最も栄え最も現代的な都市部である。
現ルクスレア当主は歴代の中でも珍しい革新派であり、ソワスレラの急速な発展の中で取り残されることを危惧、積極的に新文化や技術を取り入れる方針を推進している。
純機械技術が取り入れられ、娯楽も若者向けのものが増えてきている。

ただし、都市の拡張に伴い、街並みが複雑化しており、治安の悪化が深刻化している。
良い意味でも悪い意味でも「若者の街」になりつつある。

イライアス侯爵領

ルクスレア領の北部に位置し、直轄地に近いため比較的栄えている領地である。
イライアス家は代々、聖火神教の司祭を務める家系であり、火に関する技術が発達している点が特徴。
人によって程度の差はあれど、火に対する信仰心は幼いころから刷り込まれている領民が多い。
夏の火渡り祭、冬の寒中水泳大会など、やたらと試される行事が多くイライアス家の意向が伺える。
最新の文化がソワスレラから流れてくるにあたって、聖火神教が薄れつつあることが課題。

緑火一族

かつて極東の地から流れ着いた者たちを、イライアス家が雇用したことに始まる由緒ある忍の一族。
しかし、一般的な忍者のように存在を秘匿しているわけではなく、領内では護衛や助手として認識されている。

グラトニア伯爵領

ルクスレア領の南部に位置し、無主地と隣接する田舎の領地。近隣にはダンジョンが点在している。
ルクスレア領の農業の要を担う存在であり、食品や薬品が安価で手に入る点が大きな強み。
近年、巨大な農場「子羊農場」が完成し、生産力が飛躍的に向上した。
フライドポテト教もプチブームとなり、特に冒険者への忌避感が比較的薄い地域となっている。
領民の健康問題が課題。

アーロゲント子爵家

グラトニア領において天候管理を主とする魔術の一家。
領地の農業を支えるために、天気予測や被害防止、時には天災の回避を目的とした大規模魔術を行使することも。
かつて帝国の「脱魔術」の風潮により貴族位を剝奪される憂き目に遭ったが、その後の情勢変化に伴い間もなく復帰を果たしている。

アーケイディ子爵家

グラトニア領において防衛を担う貴族家である。
領内の治安維持やダンジョンから侵入してくる魔物の対処がメインの任務……が、兵士を率いているわけではない。
アーケイディ当主による支配領域と「白黒」と呼ばれるチェスの駒に似た防衛装置が非常に強力なため、大半の脅威には対応可能。

グリードル男爵家

グリードル男爵家は、グラトニア領において調達部門を担う商人一家である。
農具や兵士の装備製造、経理といった分野に深く関与し、領地運営の雑務的な役割を果たしている。
貴族位としてはアーケイディ子爵家の配下であり、彼はこの一家になんらかの思い入れがある様子。

ダンジョン

愛の迷宮『カラー』

ルクスレア領近郊にある試練ダンジョン。
色恋多き学生達が訪れることもしばしば。

血染めの欲塔

ただでさえ狭いグリードル領の一角に佇む厄物。
国の簒奪を目論む高位の吸血鬼が居城としていた場所であり、その吸血鬼によって当時のグリードル家当主が囚われていたという伝承が残されている。しかし真相は……。
現在は完全に凍てつき巨大な氷塊の中に塔が伺えるのみ。

暗闇の森

エルヘイム伯が〈子羊〉にぼったくり価格で売りつけた危険な魔獣が闊歩する森林ダンジョン。
現在はグラトニア伯領。